値下げと値上げの葛藤

年末に旧友と飲む機会がありました。

いつもの行きつけの居酒屋に合流。

こちらは、もう15年くらい行っているのですが、近年のコロナの状況か、景気の衰退か分かりませんが、同じメニューで具材が減っています。

たとえば、太巻き寿司の具材。

年々ネタが少なくなってきています。おそらく材料費を抑えて利ざやを確保しなくてはならないのでしょう。

小さな居酒屋でなくても、大企業の食品メーカーでも、価格を変えずに内容量が減ってきています。

先日家内が買ってきた、プッチンプリン。あれ?こんなに小さかったかな、という具合にパッケージが徐々に小さくなっています。

全てがそうなっているように思います。

これは食品だけでなく、建築や製造業でも同じジレンマがあるのでしょう。

経営側としては、価格を上げて利益を確保するか、原価を下げて利益を確保するか迷うところです。

では、買い手にとってはどうか。

おそらく、質は下げてほしくないと思います。リピーターは過去の経験に基づいて再購買を行います。質が下がると幻滅してしまいます。

よって質を下げると顧客は離脱します。

それもものすごいスピードで。

ではどうするか?

先程の居酒屋の例ですと具材は減らさず質をキープします。そこは利幅が取れないかもしれません。

但し、来ていただいた方には、別の付加価値の高いメニューを提案して、利潤をシフトしていきます。

もうひとつは、同一商品ならば徐々に価格を上げていきます。そのときの離脱係数みたいなものがあって、5%なら維持、10%なら離脱という風に、どれだけ顧客に必要とされているか、サービスによって変わります。

通常20%の上昇で顧客は完全に離脱すると言われるので5%や10%までがなんとか許容範囲かと思います。ただし理由の説明は欲しいものです。

まとめますと、質を下げない、他のサービス提案で利益転換、質をキープして徐々に価格アップ。

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