最近企業の 3代目さんとお話をすることが多いです。三代目さんで会社を継ぐというのは結構難しいと言われています。それは初代のカリスマ的な努力のもとに、2代目はそれを継ぎ、3代目は世の中も変わり、初代の理念も継げずに潰してしまうというジンクス もあるくらいです。
あるいは 三代目はボンボンで楽をして育ってきたから経営の大変さを知らないということも 耳にします。しかし 大きな課題は 世の中が変容したということにあると考えられます。100年もすれば 世の中の価値観は変わり、それまで通用していたビジネスモデルが適用しなくなるというのは当然のことです。それを少しながらでも対応していくのはそれは 困難なことでしょう。
言い換えれば 三代目さんは人の100倍くらい努力されてると思います。敷かれたレールを守るということよりも時代に対応して新しいことをやっていかなければいけないという課題が伴うからです。しかも古巣の社員の意識を変えるのはとても困難なことだと思います。
守ろうと思うと衰退する。攻めようと思うと活路が見出される。それが真理でしょう。
うちの会社でも、私が平時に口にするのは「昨日と同じことをやっていては潰れますよ」と断言していることです。会社の代表が言うには辛辣な言葉 かもしれませんがこれは本質だと思います。
それを乗り越えるために大切なのは好奇心だと思います。世の中の小さな変化や新しい商品、人の口にする言葉に耳を澄ませることです。当然 経済新聞や情報に目を通すことも欠かせません。
現状を維持するというのは実は骨の折れることです。むしろ 辛いと言っても過言ではありません。
しかし視点を変えて、新しいことに好奇心を持って 知識を得るということはとても楽しいことです。それが本を読むことの勉強でなくても、いろんな人と話したり出会ったりすることで多くの知識を得られます。ちょっと興味のある行動してる人に話しかけてみるそれだけで良いと思います。
私が興味を持って出会う人は3タイプあると思います。
1つ目は 大衆食堂をやってるような長く商売をしているような年配の人の経験談を聞くこと。これはとても重要な要素です。1つのサービスを飽きさせずにお客をキープさせることはなかなか大変なことです。また人の繋がりをとても大切にしている証でもあります。
2つ目は趣味が仕事になってるような人です。こちらは好きなことを楽しんで、それが結果として仕事になっているという状況の方です。生きているだけで楽しいというイメージの方がいます。理屈だけではなく 感性がベースであり、見ていて気持ち良いし人を惹きつけます。
3つ目は経済に抜群に強く頭が良い人です。当然のことながら世の中の情報をうまく解釈しビジネスとして 仕組みを組み上げていく人です。こういった能力は生まれつきのセンスもあるかもしれませんが、得てして、影の努力がものすごくされている方が多いです。寡黙に有言実行というタイプです。
これらは 簡単に状況を変えられる方法だと思います。逆に一番良くないのは1人で考え込むことだと思います。人と話すことで自分が鏡のように映ることもありますし何かをやってみようという力の源になることは多いです。
三代目さんが取る方法としては 社内社外 ともにいろんな人と出会い会話を進め、新しいことに好奇心を持って楽しく仕事をやることに尽きると思います。これはいろんな社長さんに会って私の感じるところです。よく経営者同士の集まりで悩みを相談するという経済団体も多いですが、それ以外にも趣味や違う コミュニティで話すことも大切かもしれません。