物を売るという行為の基本的な意味について考えることがあります。
サービスや物を売るという行為により、金銭を対価としていただくということですが、そのサービスが釣り合ったものであるか、あるいは対価よりも、質が良いかということによって仕事の風向きが変わります。
このサービスでこの対価は安い、コストパフォーマンスが高いという具合です。
逆に対価よりも高い場合は割高感を感じてしまいます。
世の中の価値観というものは一般的に多くの人の感性によって作られているので偏差値的な観点から常識が作られていきます。
普通こうだよね、とか他の店より高い 安い と言った大衆的な常識が作られてきます。
この価値観の常識といったものは人間の生活感や記憶の集合体なので、時には人によってその価値観が変わってきます。
例えば、この商品は安いと感じる人もいれば高いと感じる人も出てくるわけです。これは人が生活してきた環境によっても変わるので、ディープに細分化されていきます。
ただ一つ 共通して言えるのは、信用というものは、思いのほか良くしてくれたというところでついてくるものだと思います。
あるいは期待が大きすぎる場合に普通の仕事をしてもこんなものか言われることもあります。
逆に良かれと思ってしたことが相手にとっては余計なお世話 と言われることもあります。
つまり物を売るということはそのくらい デリケートで慎重な行為であるということです。
この駆け引きに似たような感覚は多様な経験を積まないと分からないかもしれません。
そういえば最近、便利屋さんに設営の仕事を依頼することがありました。この方々はあらゆる ニーズを聞き、多少大変なことでも柔軟に対応する仕事ですが、単純に言われたことだけではなく一歩二歩先の提案をしていただけました。「次はこの仕事をしましょうか?」という風に。同じ仕事をするにしてもその一言があるだけでこちらは精神的に助かります。
それが信用だと思います。
次に何かあればまた頼みたい というインプットになります。
物を売るという行為はその事前、事後によっても成立していくという表れです。よって物を売るというのは、そのものを売っているのではありません。
その前後関係において信用の延長にあるということを意味しています。