マーケティングの本を読んだり様々なマーケッターの知財を勉強するにつけ、つくづくパラダイムというものがないと感じる。
つまり生物。情報は今日のものは明日には腐っている。
思い描いた長期計画も明日には通用しないかもしれない。
誰がこのコロナの状況を予想できたか、あるいはウクライナの進攻が予想できたか。
予想できたとしてもそれは数週間前の出来事だったと思う。
少なくとも世の中は数ヶ月〜半年くらいで変化してきている。
改めてマーケティングを考えた時、普通の考え方はこうだ。
買い手がいる、ただしその買い手は千人千様だ。
その買い手のたった一人を選ぶ。
その人に見合うものを早めに計画する。
生産体制や価格や品質を考える。
一つ一つの体制を構築する。
スムーズに届けるための流通を考える。
その人に届ける。
満足してもらう。
満足してもらえたら人を紹介してもらえる。
これらの流れを一本の糸のように繋いで行くということである。それもなるべく早く効率的にだ。
そもそもこれらの流れを構築しようとすると少なくとも3か月から半年はかかる。複雑なものであれば数年かかるかもしれない。
途方もない作業でギャンブルであることがわかる。時間的な要素や資金的な要素が膨大にかかるため確度はどんどん落ちていく。
また、競合会社で似たものを投入しようとしている会社は多くあるかもしれない。
このようなステップで勝ち続けることができるだろうか。
答えは No である。
ではマーケティングの王道はどこにあるのか。
それは、発信力と表現力にあると考える。唯一自分でコントロールできるものはこれしかない。
価値を自ら作り流布していくことにある。市場調査ではなくて、価値創造という逆流を行くのである。
その方が戦略的にスピーディで他社を抜きんでることができる。また追随する会社を常に引き離すことができる。
それには、フィーリングや思いつきというものがとても大事だと思う。理由を求めなくてもいい。ちょっと頭がおかしいんじゃないかというくらいがいいと思う。
新しく市場を作るというのはそういったことだ。