100年以内に売れればよい

福井の家具メーカーさんに、コラボ商品の相談に行きました。

ソファーを作るメーカーとしては国内でも数少なくなった自社工場をもつ会社です。

ご担当の方は家具70年のキャリアを持つとのことで、日本のものづくりを変遷を見てきた方です。

「デザイナーは大変だね、売れるものを作るって大変だよ」

としみじみ話されるので、

「ものを売る」という発想が間違っていて

「あったらいいな」くらいの遊び心が大切だね、という話しで盛り上がりました。

そんな、雑談の中で金沢美大の先輩で川崎和男さんの話題になりました。

お会いしたことはありませんが、大先輩で工業デザインでは切れ味鋭い感性で有名な方。

福井が地元なのでこちらの会社と家具デザインをされていたそうです。

そのひとつが展示されていました。

フルカーボンのチェア。

硬いです。

クッションもカーボン繊維です。

座ってみました。

なんだか、ダース・ベイダーの暗黒域に入った気分になりました。

価格は200万円ほどするそうです。

2個つくり、ひとつは売れて、もうひとつは百年以内に売れればよいそうです。

よくぞ言ったものです。

それくらい、突き抜けたものづくりは楽しい。

価値とはそんな感性から生まれるのかもしれません。

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