
わたしを幸せにする
“わたし”ファイル
Me-File: A Collection of What Makes Me Happy
「“わたし”ファイル」は、がんを経験した方やそのご家族が集うがんサロン「石川県がん安心生活サポートハウス つどい場・はなうめ」のがんと暮らしに関する困りごとをサポートするメンバーが中心となり、ヨシタデザインプランニングのデザインの力、そして利用者さんや学生さんの声を取り入れて作りました。
わたしたちは長い人生の中で、さまざまな困難に直面します。
がんを経験したときも、これまで大切にしてきたことや励みになっていたことができなくなったり、大きく変えざるを得ないことがあります。
がんとともに生きる方々と接する中で、日常の中にある自分をちょこっとだけ元気にしてくれることや、日常の小さな楽しみを再発見し、新しい暮らしを築いていく方々に多く出会いました。
「“わたし”ファイル」は、そんな小さな喜びや大切な想い・情報が詰まった宝箱のような、あなたのためのファイルです。
このファイルは、人生に迷ったときの道しるべとして活用できます。
また、もしもあなたが自分で自分のことを決めることができなくなったときには、あなたの大切な想いや価値観を周囲に伝え、判断の手がかりにしてもらうこともできます。
年齢や健康状態を問わず、どんな人でも、できるときに、できることから気軽に始められるよう、ファイルカード形式にしました。
あなた自身の幸せな人生のために、ぜひ活用していただければ幸いです。
はなうめ「“わたし”ファイル」制作委員会

「“わたし”ファイル」の特徴
1.つどい場・はなうめの利用者の声から生まれました。
●世の中にはさまざまなエンディングノートがあり、市販されていたり、自治体から無料配布されていたりします。しかし、実際には「書きたくてもなかなか進まない」という声も少なくありません。
●例えば、こんな悩みをよく聞きます。
・「いざ書こうとすると、手が止まってしまう。」
・「書くことが多すぎて負担に感じる。」
・「何から書けばいいのかわからない。」
・「書くタイミングがわからない、書き直すのが面倒。」
・「治療の副作用・後遺症で字を書くのがつらい。」
・「“わたし”ファイル」は、こうした声をもとに、「書くこと」ではなく「大切なことを整理できる仕組み」として生まれました。
2.「書く」のではなく、「入れる」だけ。だから続けやすい。
●「“わたし”ファイル」は、自分にとって大切な情報やメモを入れるためのファイルです。
エンディングノートのように文章をしっかり書く必要はありません。
●入れるものは自由です!
・思い出の写真、手紙、メモ
・大切な人の連絡先
・残しておきたい言葉や思い出
・必要な手続きや医療情報
● 「何を入れたらいいかわからない」という方のために、おすすめのリストも用意しています。
3.誰かのために書くのではなく、「私が今を幸せに生きるため」のファイル。
●「“わたし”ファイル」は、いわゆるエンディングノートではありません。
目的は、「今を幸せに生きること」。
・人生に迷ったとき、重要な選択をするときの道しるべに
・自分が大切にしていることを見つめ直すために
・もしものとき、大切な想いや価値観を家族や周囲の人に伝えるために
●あなたにとって大切なものが詰まった「宝箱」のようなファイルです。
●「誰かのために書かなきゃいけないもの」「誰かのために残すべき記録」ではなく、「自分のために使うもの」として、気軽に活用してください。
”わたし”ファイルの使い方
“わたし”ファイルはまず自分を知ることから始まります。日常で好きなことや思い出深い場所などをカードに記していきます。一生懸命に書くというのではなく、気づいたときに記載してファイルに入れていきます。カードはポケット入れて気づいたときに記載する形でもよいです。

”わたし”ファイルに記すこと
“わたし”ファイルに記載することは、ささやかなことです。普段大切にしたいことや、思い出の場所や、好きな食べ物などどのようなものでも記載します。良いことばかりではなく、辛かったこと、嫌なことでも大丈夫。それは自分の人生の価値ある記録なのです。
”わたし”の3つのことを記録します

”大切にしたいこと”を見つけるヒント
自分の大切なこととは、普段あたりまえに見たり聞いたり考えたりしていることです。それは小さな日記のようなものです。他のひとに認めてもらうものではなく自分自身のことを記載してみましょう。

こころが動かされること
日常の生活の中で、感動したり、笑ったり、怒ったり、時には泣いたりすることもあるでしょう。そのようなこともわたし自身として記録します。「◯◯に感動した」「○○に怒りを覚えた」「◯◯に勇気づけられた」など心の記録を記載します。

小さな幸せを見つけるコツ
大きな目標や夢でなくとも、目の前の小さな幸せを感じることで、本来の等身大の自分をみつけることができます。日常のささやかな楽しみを見つめてみましょう。「夕ごはんが美味しかった」「友達と話せた」「いつもの公園を散歩した」
大きな目標や夢だけでなく日常的なコトをみつめる

スタータキット
●スターターキット
わたしファイルを始めるにはスターターキットをお求めいただくと簡単に始めることができます。追加のカードはデータをダウンロードしてご利用ください。
●お問い合わせ先
石川県がん安心生活サポートハウス
〒920-8557 石川県金沢市本多町3-1-10 石川県社会福祉会館3階 TEL 076-234-2108 FAX 076-234-2107
E-mail : tsudoiba@saiseikaikanazawa.jp
石川県がん安心生活サポートハウス がんサロンつどい場はなうめ
ホームページ https://saiseikaikanazawa.jp/hanaume/


●PDFダウンロード
またスターターキットを購入しなくても、市販のファイルをご購入いただけば、カードのダウンロードのみで始めることもできます。下記をクリックするとpdfデータがダウンロードできます。
●プロジェクトメンバー
●久村 和穂(ソーシャルワーカー)
米国でソーシャルワーク修士号を取得後、社会福祉士としてがん診療連携拠点病院等でがん患者・家族の相談支援に従事。2010年心療・緩和医療学で博士(医学)取得。大学等でがんサバイバーの心理社会的苦痛・支援に関する研究・教育にも取り組んでいる。
●名越 睦子(社会保険労務士)
2010年なごし睦子社会保険労務士事務所を開業。
2013年より、はなうめでお金や働き方の相談など、がんと暮らしのカフェタイムを担当している。
●林 由希(社会保険労務士)
ラクシュミー社会保険労務士事務所所長、社会保険労務士。
2013年よりはなうめのがんと暮らしのカフェタイムにてがん患者の就労や社会保障などについての相談に対応している。
●山窪 純(ファイナンシャルプランナー)
2013年よりファイナンシャルプランナーとして、民間保険、住宅ローン、贈与・相続などに関する相談を担当している。
●木村 美代(看護師)
外科系病棟、緩和ケア病棟などの勤務を経て2008年より石川県から石川県済生会金沢病院に委託されたがん対策推進のための事業を担当。2013年から石川県がん安心生活サポートハウスつどい場はなうめで日々がんを経験された方やその周りの方々とお会いしている。

●ワークショップ
患者さん、大学生、専門家のみなさんを交え、”わたし”ファイルを実際に使っていただきました。暮らしの中のささやかな記憶や思い出の場所、好きな言葉など自由に記載いただき自分の生き方を確認しました。
●『2023年から委員会を立ち上げて、ワークショップを開催』






© 2025 はなうめ「わたしファイル」制作委員会 Me-File: A Collection of What Makes Me Happy All rights reserved
この資料の全部または一部を許可なく複製・改変・配布することを禁じます。