金沢工業大学経営情報学科 松林賢司研究室が、未来型美術館の実証実験として「ののいち22世紀デジタル美術館」
作品の魅力をストーリーで伝えるデザイン設計・ののい122世紀デジタル美術館
課題背景
「ののい122世紀デジタル美術館」は、北陸の文化やアートの多様な側面を紹介するオンライン美術館として、多くの作家・作品を扱っています。しかし、新たな企画でイベントの背景や作家の意図、ジャンルごとの見せ方が整理されておらず、
訪問者にとって「何をどう見るべきか」が直感的に伝わりにくいという課題がありました。
特に、
- 初めて訪れる鑑賞者
- 分野横断的に作品を楽しみたいユーザー
- 教育・文化関係者
への訴求となると、
単純なギャラリー表示だけでは情報の価値が伝わりにくいと考えられました。
計画・情報設計
このプロジェクトでは、単なるビジュアルギャラリーの制作ではなく、
訪問者が何をどう感じ、どの順序で知ると作品理解が深まるか
という情報設計自体を中心に据えました。
企画段階では以下の観点で設計を行いました。
- 来訪者が最初に理解すべき「美術館のコンセプト」
- 作品ジャンルや時代背景ごとの導線設計
- 訪問目的別(鑑賞者/教育者/研究者)での情報階層整理
- アクセシビリティと直感的な操作性
このように、伝えるべき情報の優先順位を明らかにした上で、
フライヤーやロゴの構造設計とコンテンツ整理を進めました。
広報フライヤーやタイトルデザインで小学生から大人までをターゲットとしていることから、新規制とともに子どもに受け入れられるようなカジュアルなデザインとしました。
制作・実装
主な制作ポイント:
- フロントで「122世紀デジタル美術館の概念と目的」を明示
→ 初めての訪問者でも全体像が把握できる導線を設計 - ジャンル別・年代別のナビゲーション
→ 世代ごとの興味に合わせてキャプション設定 - 各作品ページにおける「背景情報」「制作意図」の訴求
→ 作品と鑑賞者の理解の距離を縮める
このように、情報設計に基づいたビジュアル設計によって、
サイト全体の回遊率や理解のしやすさ向上を意図しました。
期待される効果
リニューアルにより、以下のような効果が期待されます。
- 初めて訪れる方にも「何を伝えたいか」が一目でわかる
- 興味のある作品やテーマに自然に導かれる導線
- 教育・文化関連の利用者にも使いやすい情報整理
- 各作品の魅力を深く理解させる体験
単なる「展示物の羅列」ではなく、
鑑賞の動機づけと理解の拡張を意図したグラフィック設計になっています。
松林研究室では、野々市市の観光拠点やにぎわい創出策として、最先端のデジタル技術によるイマーシブ(没入感のある)な未来型デジタル美術館の創設に関する研究に取り組んでいます。全壁面へのプロジェクター投影と屋内ドローンを利用し、「Society 5.0」 時代の異空間で静止画・動画、オリジナル作品・著名な芸術家の作品・既成作品などを展示企画で、デジタル美術館のあり方を示唆する試みとなりました。
国際デジタルアーティスト・長谷川章氏のデジタル掛軸、岡本太郎、ピカソ、バンクシーの作品がプロジェクションされ、フラッシュモブのダンスも繰り広げられるなど多彩な演出実験が行われ2000名近い来場者で賑わいました。
金沢工業大学 松林研究室 https://kitnet.jp/laboratories/labo0106/index.html








